確定申告不要!?非課税制度(NISA)とは?
ただし、名前だけは知っているけど詳しい仕組みや概要はよく知らない、などという方もいらっしゃるかとは思います。
そこで今回はNISA(ニーサ)に関する様々な疑問に答えることにしました。
・NISA(ニーサ)ってどんな制度?
・NISA(ニーサ)はなぜお得?
・NISA(ニーサ)の種類ごとの違いは?
NISA(ニーサ)の基本情報から、実際に役立てられる耳寄り情報まで、初心者の方にも分かるようまとめましたので一通りチェックしてみてください。
NISAとは?
NISA(ニーサ)については、金融庁より以下の概要説明がなされています。
■NISAとは?
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
イギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルにした日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)という愛称がついています。
毎年一定金額まで投資信託などで得た利益(配当金、売却益)の税金がかからなくなる制度が「NISA(ニーサ)」というわけです。
【NISA(ニーサ)の概要まとめ】
■非課税対象・・・株や投資信託の値上がり益や配当金(分配金)※受取方法を「株式数比例配分方式」にしている場合のみ非課税
■非課税投資枠・・・毎年120万円までが上限(年間120万円までしか株などの金融商品を購入できず、翌年への繰り越し不可)
■期間・・・5年間(株を売却しても非課税枠の再利用・回復は不可)
■投資総額・・・最大600万円まで
■制度継続期間・・・2014年~2023年までの10年間(毎年120万円ずつ非課税枠の設定が可能)
■NISA口座資格者・・・20歳以上
■口座開設可能数・・・原則1人1口座まで
単純な話、普通の口座なら投資で得た利益には20.315%の税金がかかるが、NISA口座なら非課税になる(ただし120万円まで)という非常にお得なシステムとなっているんですね。
もちろん非課税ですので確定申告も必要なく、この点も手間を減らすうえでは大きなメリットです。
注意点があるとすれば、非課税対象の120万円は「売却益ではなく、購入に使った資金を対象としている」という点でしょうか。
120万円の資金で購入した株で出た売却益の税金が免除となるため、非課税対象について勘違いしないよう注意しましょう。
つみたてNISAとは?
つみたてNISAは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。
こちらは、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっているのが特徴的です。
【つみたてNISA(ニーサ)の概要まとめ】
■非課税対象・・・一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
■非課税投資枠・・・新規投資額で毎年40万円が上限
■非課税期間・・・最長20年間
■投資可能期間・・・2018年~2037年
■投資総額・・・最大600万円まで
■NISA口座資格者・・・日本にお住まいの20歳以上の方(ただし、つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方を選択して利用可能)
■口座開設可能数・・・原則1人1口座まで
前述的な一般NISAとの大きな違いは、一般NISAがまとまった金額の一定投資でも積み立て投資でも可能なのに対し、つみたてNISAは投資信託しか購入できず、年間投資可能額が40万円と低く設定されている点などです。
つみたてNISAはあくまで少額投資に向いており、運用期間が長い商品向けであると覚えておきましょう。
ジュニアNISAとは?
文字通り、ジュニアNISAは「未成年者のための少額投資非課税制度」です。
口座開設可能なのが未成年者に限定されているため、子供の教育資金源用などの目的で親や近親者からの出資が基本となります。
【ジュニアNISA(ニーサ)の概要まとめ】
■利用できる方・・・日本にお住まいの0歳~19歳の方
■非課税対象・・・株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益
■非課税投資枠・・・新規投資額で毎年80万円が上限
■非課税期間・・・最長5年間
■投資可能期間・・・2016年~2023年
■運用管理者・・・口座開設者本人(未成年者)の二親等以内の親族(両親・祖父母等)
■口座開設可能数・・・1人1口座
■払出し・・・18歳までは払出し制限あり
注意点として、ジュニアNISAは「子供の将来に向けた長期投資」を目的として創設された側面があるため、口座名義人が18才になるまで災害等特別な事情がない限りは払出しできません。
仮に18才になるまでに払い出してしまった場合、過去のをさかのぼりすべての利益に対して課税されるだけでなく、ジュニアNISA口座も廃止となります。
NISAに関するまとめ
NISAと一口に言っても、さまざまな種類のNISAが存在することはここまでの内容でお分かり頂けたかと思います。
【NISAのおさらい】
・一般NISAは、年間120万円の非課税投資枠の中で比較的自由な投資が可能
・つみたてNISAは非課税投資枠40万円で、少額投資、長期間の投資に向いている
・一般NISAとつみたてNISAは併用できない
・ジュニアNISAは子供の将来のための資金準備として活用する特色が強い制度
それぞれにメリット・デメリットが存在するだけでなく、特色も異なりますので、違いや自分の目的と合わせて口座開設を行うようにしましょう。
2018年7月10日追記:最低手数料0.1米ドル→無料に変更!
先陣を切って手数料を下げたマネックス証券でしたが、他社も追随して手数料を下げました。結果として、マネックス証券は2019年7月22日から最低手数料を0.1米ドル→無料まで引き下げることにしたようです。
ただし楽天証券・SBI証券も最低手数料を無料まで下げた為、価格優位性はありません。代わりにマネックス証券は下記キャンペーンで差別化を図ったようです。
■手数料キャッシュバックキャンペーン
初回入金日から20日間の米国株取引手数料(税抜)を最大3万円(キャッシュバック時のレートで円換算)キャッシュバック
■ゼロETF(米国ETF売買手数料実質無料プログラム)
対象ETFの米国株取引にかかる取引手数料(税抜)を全額キャッシュバック
これらは楽天証券・SBI証券では実施されていないので米国株投資を検討している方はこの辺りも考慮にいれてみると良いのではないかと思います。